HiHiの雑多な本棚

本の感想と、お金の話。

FunnyCreative『アーマードール・アライブ4 ~いつか終わりゆく安息の日々~』(ボイジャー・プレス)

人工知能を操り人類を殺戮する謎の電子汚染現象【ゲーティア】の出現によって、滅亡の道を歩む世界。残された人類は自我を持つ人型兵器【アーマードール】を開発し、心無き機械たちとの戦いを繰り広げていた。
学長の計らいで、海沿いの温泉旅館へ修学旅行にやってきた訓練学校の生徒たち。海に水着に温泉に、ハメを外してはしゃぐ人形たちと、それに巻き込まれる愛生文楽。だが楽しい一時を過ごす彼らの陰で、文楽の正体を知る者たちが、密かに彼を狙って動き始めていた??

はっちゃける水着回の裏で、シリアスなストーリーが展開します。例によって詳しく書くとネタバレになってしまうのですが、この巻で張っていた伏線のいくつかが回収され、主人公の愛生文楽の謎はほぼ明らかになります(多分)。
「人間VSゲーティア(人工知能)」という単純な構図が崩れ、先が読めない……というより先が全く見えなくなってラストです。

正直、退廃的な雰囲気で「人間VS人工知能」という物語はどこかで見た……ぶっちゃけ『ガルフォース地球章』なんですが……ような気がしていましたので、ここで大きくストーリーの流れを変えたのは個人的には嬉しい限りです。続きが楽しみな物語は久しぶりですね。

ラストは綺麗にまとまったように見えるのですが……アリスとフェレスは納得しているでしょうが、サラとレヴィアは目覚めたら激怒して血眼で文楽を探しに旅立つと思うのは私だけでしょうかww