HiHiの雑多な本棚

本の感想と、お金の話。

仲町六絵『からくさ図書館来客簿~冥官・小野篁と優しい道なしたち~』(メディアワークス文庫)

冥界と人間界を行き来できる主人公達が、“道なし”と呼ばれる、天道に行けるけども何らかの理由で現世に留まっている魂を、冥界に送るお話。

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KADOKAWA株主優待で入手。株主優待だと、裏のバーコードにこんなシールが貼っています。「謹呈」……何となく嬉しい気分w

ファンタジー要素が強めで、舞台が別に図書館でなくても問題ないんじゃないかと思います。本格的ライブラリファンタジーを期待すると肩透かしを食うかも。ストーリーは甘め。というのも、道なしは天道に行ける魂のため、現世に留まっている理由に「恨みつらみ」っていうのが無いんですよね。理由を聞き出して何とかしてあげれば、あっさりとあの世に行ってくれます(^^ 全4話のオムニバス。設定は徐々に明らかになっていきますが、完全に完結しているわけではないので、続巻を出そうと思えば出せますね。とはいえ、読み終わって中途半端な印象は無かったです。 死を扱うお話なのでちょっとおどろおどろしいシーンもありますが、基本的に甘いストーリーですので、紅茶かコーヒーを用意して気軽に読むのがいいでしょう。京都が好きな方、日本の歴史が好きな方なら、一度手にとってみると良いかもしれません。