HiHiの雑多な本棚

本の感想と、お金の話。

2019-01-01から1年間の記事一覧

高倉かな『約束の花が咲くとき、僕がきみの光になる』(スターツ出版)

親友を傷つけてしまったある出来事をきっかけに声が出せなくなってしまった療養のために祖母の家に来ていた。そこで傷ついた一匹の犬を保護し、一人の青年とともに看病することに。その中で自分の心と向き合い、少しずつ回復していくのだが……。 総じて傷つい…

田辺聖子『孤独な夜のココア』(新潮文庫)

恋は人生の熱いエッセンス。この本は、暗い孤独な淋しい夜に、あなたの凍えた心を温める熱いココア―― ココアといえば甘ったるいイメージなのですが……この本はどちらかと言うとホットビターチョコレートという感じに思えました。甘々な恋物語ではなく、起承転…

トネ・コーケン『スーパーカブ1~3』(角川スニーカー文庫)

山梨の高校に通う女の子、小熊。両親も友達も趣味もない、何もない日々を送る彼女は、中古のスーパーカブを手に入れます。 まぁ一言で言うと、主人公の女子高生が趣味に目覚めていく物語、といったところでしょうか。趣味との付き合い方とか、趣味を趣味で終…

フランシス・ハーディング『カッコーの歌』(東京創元社)

主人公の少女トリスが、池に落ちて記憶を失ったところから物語は始まります。「あと7日」意識を取り戻したとき、耳元で聞こえる声。妹のペンは主人公を偽物と言い、記憶を探るために開いた日記帳のページは破り取られ、異常な食欲が主人公を襲います。 カッ…

川村元気『億男』(マガジンハウス)

しがない図書館司書の一男は、失踪した弟の3000万円の借金を肩代わりしていました。ふとしたきっかけで手に入れた宝くじが当選。3億円を手に入れます。最初は浮かれていたものの、ネットの情報を閲覧するうちに不安に襲われ、大富豪の友人を15年ぶりに訪ねる…