HiHiの雑多な本棚

本の感想と、お金の話。

2018-01-01から1年間の記事一覧

宮澤伊織『裏世界ピクニック2 果ての浜辺のリゾートナイト』(ハヤカワ文庫JA)

表題の他、三篇のお話。シュールだった1巻と比べて、空魚と鳥子の二人が裏世界探索に慣れたせいか、どことなくコミカルな展開の話が多いような気がします。「猫の忍者に襲われる」はタイトルから笑えますねw「箱の中の小鳥」はシリアスにしつつ設定が一度…

中谷美紀『インド旅行記4 写真編』(幻冬舎文庫)

映画の撮影で疲れた女優さんがインドを旅行する旅行記。プロの旅行家や冒険家ではないので、新鮮さ溢れていますがあちこち素人感覚です。私自身も一応旅行記を書いている人間で、他の人が書いた旅行記……特に素人さんはどんな感じなんだろう?と気になって図…

米澤穂信『王とサーカス』(東京創元社)

2001年に実際に起きた、ネパール王宮での殺人事件を取り込んで書かれたミステリ。この事件、未だに犯人が分かっていないらしく、真相や犯人をフィクションで創作する内容だと勝手に思い込んでいたのですが全然違っていました(>< 日本人にとっては、治安の…

川喜田 敬『そうだ、途上国に住もう!』(個人出版)

大手企業で3年間人事で働いた後、途上国であるネパールに移住した著者の体験記。第1章では「途上国に住もう」と言っている理由を、第2章ではその手段として青年海外協力隊について、第3章では実際に青年海外協力隊で2年間過ごした著者の体験を、第4章…

円居 挽『その絆は対角線』(創元推理文庫)

『日曜は憧れの国』の続巻です。無料体験チケットを全て使い切った4人ですが、カルチャーセンターには引き続き通うことにします。それぞれが興味のある講座を受講するのでタイミングも教室もバラバラにはなるものの、完全に分かれてしまうことにはならない……

円居 挽『日曜は憧れの国』(創元推理文庫)

カルチャーセンターの料理教室で同じ班になった4人の中学二年生の女の子、千鶴,桃,真紀,公子。性格も外見もバラバラな彼女たちは教室で起きた盗難事件を推理したことがきっかけで仲良くなります。無料体験チケットの残りを同じ講座で使うことにした4人…

FunnyCreative『アーマードール・アライブ4 ~いつか終わりゆく安息の日々~』(ボイジャー・プレス)

人工知能を操り人類を殺戮する謎の電子汚染現象【ゲーティア】の出現によって、滅亡の道を歩む世界。残された人類は自我を持つ人型兵器【アーマードール】を開発し、心無き機械たちとの戦いを繰り広げていた。学長の計らいで、海沿いの温泉旅館へ修学旅行に…

パウロ・コエーリョ/山川紘矢『アルケミスト 夢を旅した少年』(角川文庫)

世界中を旅することを望む主人公の少年サンチャゴは、羊飼いになる道を選びます。羊の扱いを覚え、安定した収入を得られるようになるのですが、砂漠を越えたピラミッドに自分の宝が待っているという夢を繰り返し見ます。サンチャゴはその夢を信じ、羊を全部…

宮澤伊織『裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル』(ハヤカワ文庫JA)

主人公の空魚(そらを)は、この世界とは別の世界への入り口を発見し何回か足を踏み入れます。“裏側”と彼女が名付けたその世界には、自分以外の人間や動物はいない……と思っていたのですが、白くクネクネする奇妙な生物(?)と遭遇したとたんに全身に力が入…

マイク・マクマナス/ヒューイ陽子『ソース~あなたの人生の源は、ワクワクすることにある。』(VOICE)

「人生で最も重要なのは、自分がやりたいこと――ワクワクすることを追求することだ」 本書の内容を一行で要約するとこれになるかと思います。他の自己啓発本にも似たようなことは大抵書かれていますが、本書の特徴的なのは、ワクワクすること“全て”に同じ量の…

水生大海『だからあなたは殺される』(光文社)

両親が離婚し父親と暮らしていた主人公は、刑事となり独身寮に入ります。母親の自殺をきっかけに高校生の妹と同居することになり、二人暮らしが落ち着いた頃に女子高生モデルの殺人事件が発生。主人公は刑事として、妹は兄を助けるために事件を調べます。次…

水野敬也『夢を叶えるゾウ』(飛鳥新社)

冴えないサラリーマンの主人公の部屋に、ある朝「ガネーシャ」と名乗る不思議な生き物が現れます。自らを神様と主張するガネーシャのコーチを受け、主人公は自らの人生を変える課題に取り組むことになるのでした。 ……という物語仕立ての自己啓発本です。主人…