HiHiの雑多な本棚

本の感想と、お金の話。

高倉かな『約束の花が咲くとき、僕がきみの光になる』(スターツ出版)

親友を傷つけてしまったある出来事をきっかけに声が出せなくなってしまった療養のために祖母の家に来ていた。そこで傷ついた一匹の犬を保護し、一人の青年とともに看病することに。その中で自分の心と向き合い、少しずつ回復していくのだが……。

総じて傷ついた人達の物語かと思います。嫌われるのが怖くて言いたいことを言えない奈緒……2010年代の日本に多そうな感じの主人公ですね。直前に読んだのが昭和を舞台にしていたので本書とのギャップがすごかったですw

読む前はよくある綺麗な感じのお話かと思っていたのですが、読み進めるといじめや虐待のシーンも多く、綺麗なシーンと陰湿なシーンを交互に織り交ぜながら話を進めるのが独特だと感じました。

個人的には内容が薄く、伏線も結構先が読めてしまうのが残念でしたが、非常に読みやすかったので、対象にしている高校生や中学生の少女には受けは良さそうです。
ラストもありきたりだと感じてしまったのですが、これは私が世の中にスレてしまっているせいだと思われますw