HiHiの雑多な本棚

本の感想と、お金の話。

中田永一ほか『十年交差点』(新潮文庫NEX)

「十年」というテーマで、5人の作家が書いた短編を掲載したアンソロジー。 個人的にこういうアンソロジーのいい所は、ある短編がつまらなかったり合わなかったとしても、他は全然違うので期待が持てるという点だと思っています。

で、この本に収められた話はSFや現代物、ミステリーなど見事にバラバラ。起承転結がきちんとあって、どれもそれなりに楽しむことが出来ました。ただ、結末がハッピーだったり胸がすくものであるとは限りませんw

テーマ以外の共通点は、レーベルのせいでしょうか、運命に抗おうとする話が多かったのと、雰囲気が少し荒んでいることだと思いました。 表紙に女子高生が描いてありますが、読み手の年齢は高めに設定してあると思います。