相沢沙呼『ココロ・ファインダ』(光文社)
写真部に所属する4人の女子高生の心の動きを綴った短編連作。 メインの登場人物を固定しておき、一人称で主人公を変えながら展開するのが新鮮で、他人から見ると羨ましく見えるキャラクターも色々と抱えるものがある……ということが徐々に分かってくるのが面白かったです。
「雨の降る日は……」や「マジョリカ」シリーズでも写真部に所属するキャラクターが登場することから、作者は学生時代に写真部に所属していたのではないかと思います。
今作のキャラクター達も、どこか学校に馴染めず、心に問題を抱えています。私にもそういう経験が少々ありますので、強く共感しました。
それぞれの話はhappyで終わりますので、読了後は幸せな気持ちになれました。